10月にはイタリアのミラノにあるRotomail社を訪問しました。1996年の創業で、当初よりDigital印刷機のみの設備で元々は請求書明細等を印刷していました。現在では小部数印刷、POD、バリアブル印刷、フォトブック、更には新聞印刷から商業印刷までをインクジェットデジタル印刷で提供しています。従業員108名で30名がITシステム開発 7名が営業マンというところに特色があります。受注は主にWeb to print(ネットで印刷物を受注する仕組み)で行っています。Rotomail社の強みは、ITとデジタル印刷を上手に融合しているところです。この点がとても参考になりました。
ドイツのフランクフルトにあるElanders Germany社は従業員200名、ITスタッフ13名、プロジェクトマネージャ-16名、キーアカウント営業8名、ロジスティック25名で残りが製造スタッフとなります。従来型のオフセット印刷を柱にしながら、オフセット+IT+デジタル=三位一体の体制を整えています。商業印刷、パッケージ及び電子商取引、Web to print、フォトブックなど時代と環境にマッチした事業を展開していました。歴史があり、顧客もBMW、ベンツ、アウディなどグローバル企業が多く、さらに医薬品のパッケージなど幅広い製品を手掛けていました。社長がデジタルの強みを基に新たな提案を行い、旧態依然の営業スタイルから脱却したことがポイントと話されていたのが印象的でした。
さらにアメリカのロチェスターにあるCOLOR CENTRICのビジネスモデルは一冊だけの印刷物をターゲットにしています。主にLULU.com BERNS & NOBEL WALMARTなどの仕事を受注しています。平均1日3万点(5万アイテム)の製造をしています。フォトブックもOEMで提供 顧客の発注は平均1.8アイテム、3部で受注後24~36時間で発送していました。自らの営業やWeb to printの窓口は持たずに製造に専念し、そこに資源を集中し効率を上げ収益を稼ぎ出しています。